Win-Winの働き方改革

明るい未来を引き寄せる働き方が見えてくる

    閉塞感を打ち破るイノベーションを導く働き方を考えていくブログです。

SDGsだけでは持続可能な社会は実現できない

再生可能エネルギー」「一億総活躍社会」「SDGs」など、明るい未来をつくるための様々な政策が出されています。
しかしこれらの政策を強力におし進めれば、本当に明るい未来が拓けるのでしょうか?
疑ってみると、それと反対の未来が見えてきました。
その未来を語りながら、原因を解明します。

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 原因は政策になし

まず「再生可能エネルギー」「一億総活躍社会」「SDGs」の考え方に問題がないか見てみましょう。

 再生可能エネルギーで明るい未来がつくれる→温暖化ガスを排出しない再生可能エネルギーに発電をすべて切り替えれば、地球温暖化の進行を抑えることができる。

◎ 一億総活躍社会で明るい未来がつくれる労働力人口を増やし、少子高齢化問題を緩和するには、一億総活躍社会は有効だ。

SDGsで明るい未来がつくれる→「誰ひとり取り残さない」持続可能な社会を全世界に展開するには、世界で協力して達成する共通目標をもつことは重要である。

 どれも筋が通っており、おかしくありません。

とくに再生可能エネルギーは、明るい未来をつくるには欠かせないといえるでしょう。

 しかし人類を危機的状況に追い込む根本原因をその前に置くと、いずれもピント外れになってしまうのです。

 経済のメタボ化が未来を狂わす

では、人類を危機的状況に追い込む根本原因とはなにか?
それは「経済のメタボ化」です。

経済のメタボ化と環境問題の関連性を説明するには、人体をたとえに使うと理解しやすくなります。
経済成長を別な言葉で言い換えれば、経済を大きくすることになります。
経済を大きくするには、体を大きくするのと同様、たくさんの資源とエネルギーを必要とします。

 産業革命以前は、人間の行う経済活動など知れていて、人類と地球は何の問題もなく共存できていました。
ところが、産業革命によって工業化が進み、大量生産・大量消費・大量廃棄が行われるようになると、人間の経済活動は地球の健康をむしばむ有害行為にかわったのです。

 産業革命前に比べると、大気中の二酸化炭素の濃度はなんと40%も増加しているそうです。
しかも、この50年間の経済活動における影響は大きく、その期間の気温上昇傾向は100年間の2倍になっているとも。

 50年前といえば、カラーテレビ・クーラー・自動車が一般家庭に普及し始めた頃です。
それから20年もさかのぼれば(つまり70年前は)、一般家庭で使う電化製品は照明・アイロン・扇風機・ラジオくらいであったので、人類が地球に与える影響はたいしたものではなかったでしょう。

そう考えるとやはり、この5、60年という短期間で一気に地球温暖化を進めてしまったとみて間違いないでしょう。

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 ピント外れになる理由

経済をメタボ化する経済社会システムでは、明るい未来は築けません。
それは「地球は有限」だからです。

地球が有限であれば経済を大きくし続けることは不可能であり、それを「国富論」にする理論は未来において使えません。資本主義は、環境問題が存在していなかった時代に発明されたものです。

しかし現在、地球温暖化という計算外の事態が発生しています。
そういう事態を招いたのは、食べざかりの成長期が終わっているのに、成長期以上の暴飲暴食を続け、経済をメタボ化していることにあります。
その暴走を改めなければ、どんな対策もピント外れになるでしょう。

SDGsなどの矛盾点とは

それでは、人類を危機的状況に追い込む根本原因である「経済のメタボ化」が目的化された経済社会では、前にあげた「再生可能エネルギー」「一億総活躍社会」「SDGs」が、どうして的外れになってしまうのか解き明かしてみましょう。

 再生可能エネルギー
再生可能エネルギーの代表格である太陽光発電で、100万kWの原子力発電所で1年間につくられる電気と同量の電気をつくるには、山手線の内側くらいの面積が必要になるそうです。
風力発電においてはさらに広い面積が必要になり、その3.4倍もの面積が必要になるとも。(経済産業省 資源エネルギー庁HP参考)

再生可能エネルギー二酸化炭素を排出しないという面ではエコですが、その設置に自然を破壊するという面ではエコではないのです。

 となると、大食い経済社会を改めずに再生可能エネルギーに発電が置き換えられれば、自然破壊はとてつもない規模になってしまいます。
地球温暖化の要因には、森林伐採もあげられています。再生可能エネルギーをメタボ経済のエネルギー源にすることは、二酸化炭素の吸収能力を大幅に減らしてしまうことになります。

経済のメタボ化を求め続ければ、再生可能エネルギーはエコになりません。

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■一億総活躍社会
一億総活躍社会の目的は、経済を大きくすることにあります。
つまりそれは、経済を大きくするために、「老いも若きも働け。女性は子供をどんどん産んで労働力人口を増やせ」という発想です。
当然のことですが、経済が大きくなり人口が増えれば、エネルギー消費量も増加します。

ところが、脱炭素化社会では化石燃料を使えなくなるので、安全でクリーンな再生可能エネルギーを柱にエネルギー自給率を高めなければならなくなります。
となると、狭い島国の日本は非常に不利になります。
前にあげたように、再生可能エネルギーの設置には大規模な面積が必要になるからです。

 一億総活躍社会政策が功を奏してエネルギー消費量と人口が増えれば、どうなるでしょう?
安全に暮らせる場所が減ってしまいます。

 また、資源のない日本は工業で経済大国なりました。
しかし、エネルギーを国産で調達する未来になると、国内で生産を拡大するのは難しくなります。
それで産業空洞化が進んで職場が減れば、経済を大きくするのも難しくなります。

エネルギーと国土面積を計算に入れない政策では、明るい未来を築くのは難しいでしょう。

SDGs
SDGsでは、経済・社会・環境を総合的に解決するために17の目標があげられています。

ところが、経済と環境の両立を難しくさせる「経済のメタボ化」の問題を解決するための目標はありません。
それどころか、「誰ひとり取り残さない」ために、完全雇用を実現させ、全世界で足並みをそろえて経済を大きくし、誰もがエネルギーを不自由なく使える暮らしを目指しているのです。

また、飢餓や貧困が解消されれば、世界中の人が長寿命になります。
長寿命社会では、出生率を高めないと、少子高齢化が進んでしまいます。経済社会を維持するために労働力人口をさらに増やさなければならなくなり、今よりも問題の難易度を高めてしまうに違いありません。

確かに、SDGsの掲げる目標はどれも正しく、どれも実現しなければならないものでしょう。
しかし「経済成長」「豊かさの平等化」は経済をより膨張させることになり、環境との両立をさらに遠のけてしまいます。

SDGsの目標を達成すれば、明るい未来が待っているとは思えません。

環境との両立を難しくしている根本原因を見定め、それを解決する方策を立てなければ、明るい未来を築くことは不可能なのです。 

経済と社会の刷新はセットが必要な理由

経済社会システムを地球環境に合わせなければならない理由をTwitterにあげました。

 

逆に経済社会を体にたとえれば、地球は服になります。

 経済社会が膨張すれば、地球は破裂してしまいます。

新しい未来の創造の仕方

絶えず経済を膨張しなければ持続できない経済社会システムでは地球に高負荷をかけるため、環境との両立は難しいという観点から、その難題を克服する「新しいシステム」の必要性を説きました。
そこで、新システムの創造に最適なアプローチ方法を紹介したいと思います。

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 新システムの創造には「設計的アプローチ」が最適

結論から言えば、「設計的アプローチ」という方法が最適です。

問題を解決するアプローチの代表的な方法には、「設計的アプローチ」と「分析的アプローチ」があります。
ちなみに「設計的アプローチ」は「デザインアプローチ」、「分析的アプローチ」は「リサーチアプローチ」とも呼ばれます。

この2つの方法を比較検討した結果、「設計的アプローチ」が新システムの創造に向いていると判断しました。

なぜ「設計的アプローチ」が最適か

新システムの創造は「今までのやり方とは違うものを新しく創造する」ということなので、現システムの改良ではなく、一から新しいシステムをつくりあげる必要があります。

その点でいうと、「分析的アプローチ」は現システムの改良に向いた方法です。
なぜかというと、「分析的アプローチ」は現在のシステムが抱える問題を分析して解決案を出す方法だからです。

「分析的アプローチ」が「現状」からスタートするのに対して、「設計的アプローチ」は「理想」から問題の解決を目指すスタイルです。

「新システム」の創造には、環境問題をはじめとする様々な問題に行き詰まっている今のシステムにかわる「新しい理想社会」を求め、それに近づけるためのアイデアイノベーションを発明する必要があります。
それはまさしく、「設計的アプローチ」の方法です。

そういうことから、新システムの創造には「設計的アプローチ」が向いていると考えました。

「設計的アプローチ」の考え方

設計的アプローチの代表的な手法には、「ワーク・デザイン」という方法があります。

その方法を発明したナドラー(D.A.Nadlar)は、ワーク・デザインではno time no cost、つまりお金も時間も考えずに究極の理想を求めることが重要だと述べています。
つまり、現実には実現できなくても「究極の理想」をまず追求するのが重要だと言うのです。

かなりぶっ飛んだ考え方ですが、私なりに解釈すると「現実のつまらない縛りにとらわれていては、現状を打破する革新的な発想など生まれるはずがない」ということでしょうか。
幕末に活躍した革新的な思想家である吉田松陰も、濁った世の中に新風を吹き込むには「極端」だと言われるくらいの理想をもたなければならないと説いたそうです。

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「no time no cost」を実践した効果

「設計的アプローチ」のやり方で私も「究極の理想」を創造し、それを可能にするアイデアをno time no costで考えてみました。

すると、解決不可能にみえた難題が見事に解け、確かに希望のもてる「新しいシステム」を創出することができました。

私の「新システム」設計手法

「新システム」の建設は、地球ではなく、新しい星で行う設定にしました。

私は新システムを設計するにあたって、no time no costどころか、何ものにもしばられたくないと思いました。
それには建物も国も何も人工物が存在していない真っ白なキャンバスのような「新しい星」を使ったほうが、設計の自由度を極限まで高められ、「究極の理想社会」を創造しやすくなると考えたのです。

なので、これは新しいシステムの「原石」です。
つまり、現実には実現が難しい部分が多く含まれているということです。

しかし技術的に不可能な「究極の理想」は求めなかったつもりです。
つまり魔法の力をかりなければ実現できない「ユートピア」は創造しませんでした。
何でもありなら、小説や映画の世界の話になってしまいます。

私の創造した「究極の理想社会」の実現を難しくするものは、既成の「束縛」です。
それから解放されれば、SDGsの目標を超えた成果をあげることができ、世界のすべての人が持続可能な社会で穏やかに暮らせるでしょう。

余談になりますが、見出し画像などでアルパカを使う理由は、私の創造した異星に暮らす住民がアルパカのように穏やかに暮らせていることを伝えたかったからです。

この異星での理想社会は発展途上です。そのため、投稿後の記事に変更や追加があることを予めご了承ください。

 

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